Story
いつもふさぎがちな兄・亮一はどこに行ってるんだろ?
弟・真吾が後を追って着いた場所はプラネタリウム。そこでは普段と違って活き活きとした亮一が、少し風変わりな常連の大人たちと楽しそうに会話をして、星を眺めていた。
初めて訪れたココは「いつもと違う何かがある」ような気がする。
少しだけ不思議な噂があるプラネタリウムと、そこに通う常連、そして兄弟たちの小さな物語。
Introduction
「今の自分が嫌だ」
「現状から目を背けたい」
「何で思い通りにいかないんだ」
「もうどうだっていいよ、疲れるだろう? 頑張るのは」
少し気の張り詰めた日常から逃れたくなる。
そんな時に一休みするするのは、特別なことではないでしょう。
もう一歩踏み出すための準備運動なのですから。
初監督と経験豊富なスタッフ
2007年に三河地方で自主映画を製作している四団体が合体し結成されたM.I.F.。前作は清水監督の「箱」を製作する、という前提で撮影は開始された。
しかし今回はメンバーにシナリオ原案を提出してもらい、そのなかで選ばれた「カササギの惑星」を書いた伴野悠吏を監督に起用している。「箱」で助監督を務めたことはあるが、監督や撮影の経験がほとんどない新人監督である。
M.I.F.にはコンテストで入賞した者や多くの作品を製作した者もいる。しかし、未経験者を監督にすえたのは、スタッフを「育てる」ことでM.I.F.を大きく柔軟性のあるものにしていくため、積極的に専門分野に未経験者を投入している。つまり誰もが監督になれるチャンスがM.I.F.にはあるということだ。
経験豊富なスタッフが監督をサポートする形で進められた本作は、M.I.F.にとって挑戦の連続だった。
企画会議
脚本やロケ地、キャストなどは企画会議で度々話し合い、完成前の編集ではスタッフ試写を行い作品を練りあげていった。
最終的決定権は監督にあるものの、メンバー同士の意見はかなり参考になっている。
オーディション
キャストは市民オーディションとプロダクションのオーディションを行っている。
地元メディアで募集したオーディションでは、募集期間が短かったにも関わらず予想以上の活気であった。役者経験者だけでなく、まったく未経験の主婦や会社員、小学生など様々な人が集まり、中にはもう一度役者に挑戦しようとオーディションに参加した者もいた。
このオーディション参加者は、何かしらの役で作品に参加している。
主役の子役二人はバーサスプロダクション所属の伊藤宏貴・伊達翼。早朝から夜まで続く夏の過酷な撮影でも元気に高丸兄弟を演じた。
懐かしいロケ地
前作同様、豊田市を中心に撮影は行われている。
その中でも重要なプラネタリウムは、豊田市民なら一度は行ったことがある豊田産業文化センターのプラネタリウム。22年間星を投影し続けてきたが、2008年3月にリニューアルオープンすることになった。本作では改修前の懐かしい姿を垣間見ることができる。